FREQuencyサブシステム
FREQuencyサブシステムで測定器の出力周波数を設定します。2チャネル測定器の場合、チャネルの周波数はさまざまに結合される場合があります。
FREQuency:COUPle[:STATe] {ON|OFF|ONCE}は結合をオンまたはオフにするか、ONCEを使用します。ONCEでは、一方のチャネルの周波数はもう一方のチャネルにコピーされますが、結合はされません。
FREQuency:COUPle:MODE {OFFSet|RATio}は周波数結合モードを指定します。
FREQuency:MODEでは、使用する周波数モードを指定できます。掃引、周波数リスト、固定周波数が含まれます。
出力周波数を設定します。このコマンドはFUNCtion:PULSe:PERiodと対になっています。最後に実行されたほうがもう一方をオーバライドします。
1 μHz~測定器の最大周波数。 デフォルトは1 kHz。 |
+1.000000000000000E+03 |
出力周波数を60 Hzに設定: FREQ 60 |
- 関数の制限値:周波数制限値は、上の表に示すように関数に依存します。現在の関数の適切な範囲にない周波数を指定するコマンドを送信すると、エラーが発生します。例えば、現在の関数が「ramp」で、コマンドFREQ 20 MHZを送信した場合、「Data out of range」エラーが発生し、周波数はランプ波形の最大値の200 kHz(33500シリーズ)または800 kHz(33600シリーズ)に設定されます。
[SOURce[1|2]:]FREQuency:CENTer {<周波数>|MINimum|MAXimum|DEFault}
[SOURce[1|2]:]FREQuency:CENTer? [{MINimum|MAXimum}]
中心周波数を設定します。周波数掃引で、周波数スパンと組み合わせて使用します。
1 μHz~測定器の最大周波数、デフォルトは550 Hz |
+1.000000000000000E+03 |
掃引中心周波数を1 kHzに設定: FREQ:CENT 1000 |
- スパン周波数によって中心周波数がどのように制限されるかを次の式に示します。
中心周波数(最大) = 波形の最大周波数 - (スパン/2)
- 中心周波数がスタート周波数とストップ周波数にどのように関連するかを次の式に示します。
中心周波数 = |(ストップ周波数 - スタート周波数)|/2
[SOURce[1|2]:]FREQuency:COUPle[:STATe] {ON|1|OFF|0}
[SOURce[1|2]:]FREQuency:COUPle[:STATe]?
2チャネル測定器で、チャネル間での周波数結合をオンまたはオフにします。
{ON|1|OFF|0}、デフォルトはOFF |
0(OFF)または1(ON) |
周波数結合状態をオンにする: FREQ:COUP ON |
- 現在のオフセットまたは比率と現在の周波数設定を合わせた結果、どちらかの周波数が測定器の仕様を超過した場合は、測定器はエラーを生成し、超過した周波数は最大値または最小値でクリップされます。
- モードをRATIOに設定し、RATIOを1.0に設定してもどちらかのチャネルの仕様を超過する場合(例えば、チャネル1が3 MHzの正弦波で、チャネル2がそこまで周波数を高くできないランプ波の場合)、エラー・メッセージが生成され、FREQuency:COUPleがOFFになります。
[SOURce[1|2]:]FREQuency:COUPle:MODE {OFFSet|RATio}
[SOURce[1|2]:]FREQuency:COUPle:MODE?
周波数結合チャネル間の周波数結合の種類を設定します。OFFSetはチャネル間での一定の周波数オフセットを指定し、RATioはチャネルの周波数間の一定の比を指定します。
{OFFSet|RATio}、デフォルトは比が1.0のRATio |
OFFSまたはRAT |
周波数結合モードをOFFSetに設定: FREQ:COUP:MODE OFFS |
- 電源投入時の周波数結合のデフォルトはOFFです。
- SOURce1またはSOURce2を指定しても無意味です。どちらの構文も両方のチャネルに同じ結合モードを設定します。
[SOURce[1|2]:]FREQuency:COUPle:OFFSet {<周波数>|MINimum|MAXimum|DEFault}
[SOURce[1|2]:]FREQuency:COUPle:OFFSet?
測定器の周波数結合モードがOFFSetの場合に、オフセット周波数を設定します。
測定器の最大周波数の正または負の数; デフォルトは0。 |
+7.650000000000000E+05 |
チャネル2の周波数をチャネル1の周波数より10.245 MHz上に設定: FREQ:COUP:OFFS 10.245 MHZ
チャネル1の周波数をチャネル2の周波数より350 kHz上に設定: SOUR2:FREQ:COUP:OFFS 350 KHZ
チャネル1の周波数をチャネル2の周波数より455 kHz下に設定: SOUR2:FREQ:COUP:OFFS -455 KHZ
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- SOURceチャネル(SOURce1またはSOURce2)が基準チャネルとして使用され、他方のチャネルにはOFFSetが適用されます。例えば、測定器がFREQ:COUPLE:STATE ON、かつFREQ:COUPLE:MODE OFFSET(周波数オフセット・モードが有効)の状態であり、チャネル1が現在1.0 MHzで動作しているとします。コマンドSOURce1:FREQuency:COUPle:OFFSet 500は、チャネル1を1.0 MHzに維持し、チャネル2を1.5 MHzに設定します。いずれかのチャネルの周波数が変化すると、他方のチャネルの周波数が変化して500 kHzのオフセットを維持します。
- 周波数結合により、いずれかのチャネルが現在の関数の周波数仕様を超えた場合、コマンドの結果はエラーになり、周波数はそのチャネルの最大または最小リミットに設定されます。
- 任意波形では、周波数結合は有効ではありませんが、任意波形のサンプリング・レートを結合することはできます。
[SOURce[1|2]:]FREQuency:COUPle:RATio <比>
[SOURce[1|2]:]FREQuency:COUPle:RATio?
周波数結合モードがRATioの場合に、チャネル周波数間のオフセット比を設定します。
0.001~1000、デフォルトは1 |
+7.500000000000000E-01 |
チャネル2の周波数をチャネル1の周波数の2倍に設定: FREQ:COUP:RAT 2.0
チャネル1の周波数をチャネル2の周波数の3.14倍に設定: SOUR2:FREQ:COUP:RAT 3.14
|
- SOURceチャネル(SOURce1またはSOURce2)が基準チャネルとして使用され、他方のチャネルにはRATioが適用されます。例えば、測定器がFREQuency:COUPle ON、かつFREQuency:COUPle:MODE RATioの状態にあるとします。さらに、チャネル1が現在2 kHzで動作しており、チャネル2は10 kHzで動作しているとします。コマンドSOURce1:FREQuency:COUPle:RATio 2.5は、チャネル1を2 kHzに維持し、チャネル2を5 kHzに設定します。いずれかのチャネルの周波数が変化すると、他方のチャネルの周波数が変化して、比率2.5を維持します。
- 周波数結合により、いずれかのチャネルが現在の関数の周波数仕様を超えた場合、コマンドの結果はエラーになり、周波数はそのチャネルの最大または最小リミットに設定されます。
- 任意波形では、周波数結合は有効ではありませんが、任意波形のサンプリング・レートを結合することはできます。
[SOURce[1|2]:]FREQuency:MODE {CW|LIST|SWEep|FIXed}
[SOURce[1|2]:]FREQuency:MODE?
オフセット・モードの種類を固定周波数時の連続波(CWまたはFIXed)、周波数掃引(SWEep)、または周波数リスト(LIST)として設定します。
{CW|LIST|SWEep|FIXed}、デフォルトはCW |
CW、LIST、SWE、またはFIX |
周波数モードをLISTに設定: FREQ:MODE LIST |
[SOURce[1|2]:]FREQuency:SPAN {<周波数>|MINimum|MAXimum|DEFault}
[SOURce[1|2]:]FREQuency:SPAN? [{MINimum|MAXimum}]
周波数掃引の周波数スパン(中心周波数と組み合わせて使用)を設定します。
±測定器の波形の最大周波数、デフォルトは900 Hz |
+1.000000000000000E+02 |
掃引周波数スパンを100 kHzに設定: FREQ:SPAN 100 KHZ |
- 最大周波数スパンの制限を次の式に示します。
周波数スパン(最大) = (選択した波形の最大周波数 - 中心周波数)×2
- スパンとスタート/ストップ周波数との関係を次の式に示します。
周波数スパン = ストップ周波数 - スタート周波数
- 周波数が上昇する方向に掃引するには、正の周波数スパンを設定します。下降する方向に掃引するには、負の周波数スパンを設定します。
[SOURce[1|2]:]FREQuency:STARt {<周波数>|MINimum|MAXimum|DEFault}
[SOURce[1|2]:]FREQuency:STARt? [{MINimum|MAXimum}]
[SOURce[1|2]:]FREQuency:STOP {<周波数>|MINimum|MAXimum|DEFault}
[SOURce[1|2]:]FREQuency:STOP? [{MINimum|MAXimum}]
周波数掃引のスタート周波数とストップ周波数を設定します。
±測定器の波形の最大周波数、デフォルトは100 Hz |
+1.000000000000000E+02 |
掃引スタート周波数を100 Hzに、ストップ周波数を1 kHzに設定: FREQ:STAR 100 FREQ:STOP 1000 |