FMサブシステム
ここでは、周波数変調(FM)波形の生成に必要な手順を概説します。
- 搬送波波形の設定: FUNCtion、FREQuency、VOLTage、およびVOLTage:OFFSetを使用して、搬送波波形の関数、周波数、振幅、およびオフセットを指定します。
- 変調源(内部、外部、CH1、またはCH2)を選択: FM:SOURce. 外部変調源の場合は、手順3および4を省略します。
- 変調波形を選択: FM:INTernal:FUNCtion
- 変調周波数を選択: FM:INTernal:FREQuency
- ピーク周波数偏移を設定: FM:DEViation
- FMをオン: FM:STATe:ON
次のコードは、以下に示すオシロスコープ図を作成します。
FUNCtion SQU
FREQuency +4.0E+05
VOLTage +1.0
VOLTage:OFFset 0.0
FM:SOURce INT
FM:DEViation +3.5e5
FM:INTernal:FREQuency +5e4
FM:INTernal:FUNCtion RAMP
FM:STATe 1
OUTP 1
[SOURce[1|2]:]FM[:DEViation] {<ピーク偏移(Hz)>|MINimum|MAXimum|DEFault}
[SOURce[1|2]:]FM[:DEViation]? [{MINimum|MAXimum}]
ピーク周波数偏移をHz単位で設定します。この値は、被変調波形の周波数の、搬送波周波数からのピーク偏移を表します。
1μHz~15.05(RAMPの場合は150 kHzに限定)、デフォルトは100 Hz |
+1.000000000000000E+03 |
ピーク周波数偏移を1 kHzに設定: FM:DEV 1000
ピーク周波数偏移を1μHzに設定: FM:DEV MIN
|
- 偏移は搬送波周波数を超えることはできません。FMがオンの状態で搬送波周波数を超える偏移を設定しようとすると、測定器はその搬送波周波数に許容される最大値に偏移を調整します。 また、リモート・インタフェースからは「Settings conflict」エラーも生成されます。
- 搬送波周波数と偏移の合計は、選択されている関数の最大周波数+100 kHzを超えることはできません。偏移を無効な値に設定しようとすると、偏移は現在の搬送波周波数で許可されている最大値に自動的に調整されます。また、リモート・インタフェースは「Data out of range」エラーも生成します。
- 偏移によって搬送波が現在のデューティ・サイクルの周波数境界を超えた場合(方形波形のみ)、測定器は現在の搬送波周波数に許容される最大値にデューティ・サイクルを調整します。 また、リモート・インタフェースからは「Settings conflict」エラーも生成されます。
- 外部変調源を選択した場合、偏移はリア・パネルのModulation Inコネクタに存在する±5 Vの信号レベル(33600シリーズではオプションで±1 V)によって制御されます。例えば、周波数偏移が100 kHzの場合、+5 Vの信号レベル(33600シリーズではオプションで+1 V)は周波数の100 kHzの増加に対応します。外部信号レベルが低いほど偏移は小さくなり、負の信号レベルでは周波数が搬送波周波数より低くなります。
[SOURce[1|2]:]FM:INTernal:FREQuency {<周波数>|MINimum|MAXimum|DEFault}
[SOURce[1|2]:]FM:INTernal:FREQuency? [{MINimum|MAXimum}]
変調波形の周波数を設定します。 変調源の波形は、その波形の周波数リミットの範囲内で、その周波数で動作します。
1μHzから内部関数で許可されている最大値まで。 デフォルトは10 Hz |
+1.000000000000000E+04 |
変調周波数を10 kHzに設定します。 FM:INT:FREQ 10000
|
- 任意波形を変調源として選択すると、任意波形のサンプリング・レートとポイント数に基づいて、周波数が任意波形の周波数に変更されます。
- 変調源に任意波形を使用する場合、このパラメータを変更すると、任意波形のサンプリング・レートを表すキャッシュ済みのメタデータも変更されます。また、任意波形の変調周波数は、FUNCtion:ARBitrary:FREQuency、FUNCtion:ARBitrary:PERiod、およびFUNCtion:ARBitrary:SRATeを使用して変更できます。これらのコマンドと変調周波数コマンドは、任意波形が最後に再生されたときとまったく同じ動作をするように、直接結合されます。後で変調をオフにし、同じ任意波形を現在の関数として選択すると、このサンプリング・レート(および、ポイント数に基づいた対応する周波数)は、この波形が変調源として再生されたときと同じになります。
- 内部関数がTRIangle、UpRamp、またはDnRampの場合、最大周波数は33500シリーズでは200 kHz、33600シリーズでは800 kHzに制限されています。内部関数がPRBSの場合、周波数はビット・レートを基準にし、以下に示すように制限されます。
- このコマンドは、内部変調源の場合にのみ使用してください (FM:SOURce INTernal)。
[SOURce[1|2]:]FM:INTernal:FUNCtion <関数>
[SOURce[1|2]:]FM:INTernal:FUNCtion?
このコマンドで変調波形の形状を選択します。
{SINusoid|SQUare|RAMP|NRAMp|TRIangle|NOISe|PRBS|ARB}、デフォルトはSINusoid 内部関数波形を表示します。 |
SIN、SQU、RAMP、NRAM、TRI、NOIS、PRBS、またはARB |
正弦波を変調波形として選択します。 FM:INT:FUNC SIN
|
- このコマンドは、内部変調源の場合にのみ使用してください (FM:SOURce INTernal)。
- 許可されない搬送波と内部関数の組合せもあります。それらは、PRBS搬送波とPRBS内部関数、およびARB搬送波とARB内部関数の組合せです。
- ノイズを変調波形として使用することはできますが、ノイズ、パルスまたはDCを搬送波として使用することはできません。